
糸島からお届けしています
すごい思い込み野郎がうちの会社にいたというお話です
もう何年か前のことですが会社で雑談している中で「タレントの千秋って日本板硝子の元会長の娘らしいね」という話をしていました
日本板硝子といえば世界中の自動車メーカーにガラスを供給する大手企業です
日本のガラスメーカーでは旭硝子、日本板硝子がほとんどの自動車のガラスをつくっていると言っていいと思います
そんな話をしているときに思い込み野郎は「オレの車の窓はアトヨットっていうガラスメーカーっすよ」と言い出しました
「アトヨット?聞いたことないなぁ~」と思い、いろいろその場でネットで調べてみましたが「アトヨット」というメーカーは出てきませんでした
するとその思い込み野郎は「いやぁ~確かに運転席の窓の端のほうにかいてあるんっすよね~」と言いました
「ネットで調べても出てこないから海外の小さなメーカーかもね」とみんなで話してました
もしかしたらオレの車は旧車っすから昔あったガラスメーカーかもっすね」と言い出しました
確かにその思い込み野郎は古い型のクラウンに乗っていてちょっとレトロが好きなタイプだったから昔あったガラスメーカーかもしれません
そんな話をしているうちに話題がだんだんと変わって車のガラスの話題はフェードアウトしていきました
その数年後に思い込み野郎はうちの会社を辞めてしまい、その話すら記憶のどこかに消えてしまっていました
それから何年かの時が経ち、ある日会社の車で出かけようと車に乗り込んで運転席の窓をフッと見たとき、あの日の会話を一瞬で思い出しました
あの「アトヨット」と窓の端の方に書いてあるのです
しかも英語で
「ギ、ギ、ギ、ギョエ~~~~、アトヨット~~~~」って感じでした
それと同時に「あいつ本物のバカだ」と瞬時に悟りました
そこに書いてあった英語は「ATOYOT」
確かにアトヨットです
ですがこれは「TOYOTA」を裏から読んだだけでアトヨットではありません
ボクの車は当時日産車で普通に「NISSAN」と読めるように印刷してあったので、まさかそう見えるとは思ってもみませんでした
自分が「そうなんだ」と思い込んだら自分自身を疑問視しない人っているんですね
その思い込み野郎は転職先できっと新たな伝説を作っていると思います
そんな思い込み野郎がうちの会社にいたというお話でした
それではまた